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定価 3410円(本体 3100円+税10%)
四六判 上製 ・320ページ
2023年 9月 4日 刊
ISBNコード:978-4-8269-0251-9
分類コード:C0011
PERCEPTION by Dennis Proffitt & Drake Baer

なぜ世界はそう見えるのか 主観と知覚の科学

デニス・プロフィット&ドレイク・ベアー 著 小浜 杳 訳

全員が同意する「客観的な世界」は存在しない

 

  • 友人と一緒だと、坂の勾配がゆるやかに見える。
  • 糖分を摂取すると、物までの距離を短く見積もる。
  • 嫌悪感を抱きやすいと、政治的に保守になりやすい。

 

見る人によってはもちろん、同じ人でもその時々で、世界の見え方や物事に対する考え方は大きく違ってくる。

なぜ、そんなことが起きるのか?

 

事実の認識にズレを生む〈知覚〉の正体に心理学・科学的に迫る。

 

:::::::::本書の推薦のことば:::::::::

 

人間というものを理解したい人は――それが部下に効率的に働いてもらうためであれ、人を幸せにするためであれ、他者の選択に影響を及ぼすためであれ――(……)人間の経験をとらえ直すところから始めねばならない。

――ハイディ・グラント『人に頼む技術』『やり抜く人の9つの習慣』著者

 

このうえなく刺激的で、読みやすい一冊。

――メルヴィン・グッデイル『もうひとつの視覚』共著者

 

だれもが蒙を啓かれ、読書の愉悦にひたることだろう。

――スコット・バリー・カウフマン『FUTURE INTELLIGENCE』共著者

目次

はじめに おれは電熱の肉体を歌う

 

【第一部 行う】

 

第一章 発達する
歩くことを学ぶ/視覚の機能をとらえなおす/視覚的断崖とゴンドラ猫/手でつかめば世界が把握できる/ゾーンに入る

 

第二章 歩く
坂の傾斜はどのように知覚されるのか/歩行が生んだ人間の世界/表現型に沿った生き方/世界は伸び縮みする

 

第三章 つかむ
人間の手(と行為)は心を宿している/手が語る人類の歴史/見えないのに見えている/手が注意を誘導する/利き手が善悪を決める

 

【第二部 知る】

 

第四章 考える
ガットフィーリング/思考と生体エネルギー/流暢性/多様性が集団意思決定において重要なのはなぜか/フェイクニュースと身体化された思考

 

第五章 感じる
情動を知覚する/やれ、やるな/社会的痛み/感情の誤帰属とうつ/恐怖を感じると世界が歪む

 

第六章 話す
口と手のつながり/手を使って話す/インデックスは音声でも作られる/身体化された語源と記号接地問題/ボトックスと読解力との関係/動きによる読解

 

【第三部 帰属する】

 

第七章 つながる
心地よい接触がないと生きられない/皮膚は社会的器官である/MRIで手をつなぐ/友の存在が重荷を軽くする/母親と他者/絆の力/認知的加齢と社会的ネットワーク

 

第八章 同一化する
帰属する集団でものの見え方が変わる/他人種効果と没個性化/物語が持つ力/団結力の光と闇

 

第九章 文化に同化する
名誉の文化/文化相対主義/分析的思考と包括的思考/中国――稲作文化と麦作文化/社会的アフォーダンスと関係流動性

 

おわりに 歩くことで道はできる

 

謝辞
推薦図書
訳者あとがき
原註
索引

著者紹介

デニス・プロフィット&ドレイク・ベアー

デニス・プロフィット(Dennis Proffitt)

バージニア大学の心理学コモンウェルス教授、名誉教授。40年に及ぶ同大での在職期間を通じ、〈身体化された認知〉の分野を先駆的に切り拓いてきた。これまでに約200本の論文を発表し、その多くがメディアで広く報じられている。数々の受賞歴のあるプロフィットは、今日も私たちの生きるこの世界は驚異に満ちていると確信し、教え子と発見の喜びを分かち合うことに生きがいを感じている。妻デボラ・ローチと、バージニア州シャーロッツビル在住。

 

ドレイク・ベアー(Drake Baer)

PR会社大手エデルマンの調査部門に所属。これまでに「ビジネスインサイダー」副編集長、『ニューヨーク・マガジン』誌シニアライター、『ファースト・カンパニー』誌寄稿者、人材コンサルティング企業のコンテンツディレクターを務める。アスペン・アイデア・フェスティバルをはじめ、世界各地のカンファレンスで講演を行い、25歳までに世界を一周した。本書は2冊目の共著書となる。

翻訳者紹介

小浜 杳

小浜 杳(こはま・はるか)

翻訳家。東京大学英語英米文学科卒。書籍翻訳のほか、英語字幕翻訳も手がける。

訳書に『Remember 記憶の科学』『人はなぜ物を欲しがるのか』『ライズ・オブ・e スポーツ』(以上、白揚社)、『サーティーナイン・クルーズ』シリーズ(KADOKAWA)、『WILD RIDE(ワイルドライド)』(東洋館出版社)ほか多数。

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