- 定価 3850円(本体 3500円+税10%)
- 四六判 上製 ・432ページ
- 1996年 11月 10日 刊
- ISBNコード:978-4-8269-0072-0
- 分類コード:C0040
- 在庫状況:品切
- Complexification by John L. Casti
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複雑性とパラドックス なぜ世界は予測できないのか?
物理や生物から経済、歴史まであらゆる領域に切り込んでゆく複雑系理論。その発信地サンタフェ研のキャスティ教授が、知の革命の核心と無限に広がる可能性を語り尽くす。単純と複雑、カタストロフィー、カオス、還元不能性,創発――魅力的な語り口で「複雑系」の世界を平易に説き明かす名著。
目次
はじめに
1 単純なるものと複雑なるもの
実在、規則、驚異
太初に言葉ありき
実在の規則
パターン、パズル、パラドックス
すべては運動の中に
2 カタストロフィー
「原因がわずかずつ変化すると結果もわずかずつ変化する」――本当だろうか?
連続性と常識
壁の崩壊
偉大なる7
物理学と形而上学
愚者の殿堂
3 カオス
「行動の決定論的規則は完全に予測可能な事象を生じる」――本当だろうか?
思いがけないことを待ち望む
ランダム性のレシピ
統計的にいえば
雄牛と熊とビールと
宇宙を計算する
4 法則なし
「現実世界のすべての真理はある規則の集まりから導出される論理的帰結である」――本当だろうか?
パラドックスの力
リアリティ・ルール
魔法機械とビジービーバー
真理は証明より奇妙である
脱ゲーデル化するゲーデル
現実の脳、人工の精神
心、機械、進化
5 還元不能性
「複雑なシステムは常により単純な部分へと分解することで理解できる」――本当だろうか?
一緒にする
連関の形成
あなたの人生の時間
ある驚異的連関
6 創発性
「驚くべき挙動は、システムの構成要素間の複雑で理解しがたい相互作用によってもたらされる」――本当だろうか?
チェッカーボード・コンピュータ
これは生命なのか?
この世で一番複雑なもの
バッハからロックへ、そして再びバッハへ
悪魔の階段を登る
7 単純複雑性
驚きの科学の創造について
驚きの分析
「複雑化」
驚きの科学
もっと掘り下げるために
謝辞
訳者あとがき
著者紹介
ジョン・L・キャスティウィーン工科大学教授、サンタフェ研究所研究員。主な著書に『パラダイムの迷宮』(白揚社)、『20世紀を動かした五つの大定理』(講談社)がある。
翻訳者紹介
佐々木光俊工学院大学講師。訳書にJ・キャスティ『パラダイムの迷宮』(共訳 白揚社)など。