- 定価 2860円(本体 2600円+税10%)
- 四六判 上製 ・416ページ
- 2016年 4月 23日 刊
- ISBNコード:978-4-8269-9058-5
- 分類コード:C0036
- The End of Night by Paul Bogard
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本当の夜をさがして 都市の明かりは私たちから何を奪ったのか
コンビニ、自動販売機、屋外広告、街灯……過剰な光に蝕まれた都市に暮らし、夜を失った私たちの未来には、何が待ち受けているのか。
広がりゆく〈光害〉の実像を追いながら、私たちが忘れてしまった自然の夜の価値を問い直す。
★巻末エッセイ・角幡唯介(ノンフィクション作家・探検家)
目次
はじめに
9 星月夜から街灯へ
広がりゆく人工の光/ニューヨーク州の私設天文台長/二枚の絵
8 二都物語
ディケンズのロンドン/ノクタンビュル/パリを光で飾った男
7 光は目をくらませ、恐怖は目を開かせる
照明と安全/女性の恐れ/恐怖という贈り物
6 体、眠り、夢
夜に働く人々/がんと人工光/救急救命室の夜/蔓延する睡眠障害
5 暗闇の生態系
照明と闇夜の生き物たち/夜の音、夜の匂い/コウモリのコロニー/ケープコッド
4 夜と文化
影と憂うつを讃えよ/静寂について/暗さを知る
3 ひとつになろう
夜空を保護する取り組み/星を見る権利/世界最古の望遠鏡
2 可能性を示す地図
ファルチの光害地図/変わりつつある世界の照明/ささやかに夜を照らす/ローウェル天文台
1 いちばん暗い場所
キャディラック山/二つの国立公園/ただそこにあるもの
巻末エッセイ「夜を喪う」——角幡唯介
付録「日本の光害」——IDA東京支部代表・越智信彰
著者紹介
ポール・ボガード作家。ジェームズ・マディスン大学で、クリエイティブ・ライティングと環境文学を教えている。本書 The End of Nightは、ノーチラス・ブック・アワード銀賞を受賞。ペン/E・O・ウィルソン・リテラリー・サイエンス・ライティング・アワード、シガード・F・オルソン・ネイチャー・ライティング・アワードの最終候補となった。
翻訳者紹介
上原直子翻訳家。主な訳書にウェルズ『旅する遺伝子』(英治出版)、クレイソンほか『オノ・ヨーコという生き方』(ブルースインターアクションズ)、セッチフィールド『世界一恐ろしい食べ物』(エクスナレッジ)、フィンレイソン『そして最後にヒトが残った』(白揚社)などがある。
書評情報
産経新聞・書評倶楽部 2016年9月24日 多川俊映(興福寺貫首)
岳人 2016年10月号 宮城公博(クライマー)
読書人 2016年7月22日号 五十嵐太郎(東北大学大学院教授、建築史・建築批評家)
フレグランスジャーナル 2016年7月号
月刊「星ナビ」 2016年8月号 原智子
沖縄タイムスほか(共同通信) 2016年6月25日 中野純(体験作家)
読売新聞 2016年6月19日 稲泉連(ノンフィクションライター)