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定価 2750円(本体 2500円+税10%)
四六判 上製 ・376ページ
2012年 3月 刊
ISBNコード:978-4-8269-9051-6
分類コード:C0045
Inside of A Dog by Alexandra Horowitz

犬から見た世界 その目で耳で鼻で感じていること

アレクサンドラ・ホロウィッツ 著 竹内和世 訳

犬には世界がどんなふうに見えているのだろう?
心理学者で動物行動学者、そして大の愛犬家である著者が、認知科学を駆使して犬の感覚を探ります。8年に及ぶ研究の結果、見えてきたのは思いがけない豊かな犬の心の世界でした。

 

すぐれた嗅覚によって、犬は人が想像するよりもずっと複雑なことを理解できる。網膜に入る光を人間より速く処理できるため、飼い主の微妙な表情の変化に気づくことができる。声の高低を聞きとることで、飼い主の繊細な心の動きを見抜ける――人間が犬を理解している以上に、犬は人間のことを理解しているのです。愛犬家必読の全米長期ベストセラー、待望の翻訳登場です。

目次

はじめに
前もっておことわり /犬のこと、トレーニング、そして飼い主について

 

犬の環世界——犬の鼻から世界を見る
おねがい、レインコートを/ダニの世界観/自分のウムヴェルト・キャップをかぶる/物の意味/犬に聞いてみる/犬がキスする/犬学者

 

家に属するということ
どのようにして犬を作るか/オオカミはいかにして犬になったか/オオカミではない/そしてわたしたちの目が合った……/鑑賞され愛玩される犬たち/犬種によって違うひとつのこと/註釈つきの動物/CANIS UNFAMILIARIS/あなたの犬を作る

 

嗅ぐ
嗅ぐ者たち/鼻の鼻/鋤鼻の鼻/石の勇敢な匂い/草と葉/ブランビッシュとブランキー

 

もの言わぬ……
大きな声ではっきりと/まさに犬の耳だね/もの言わぬどころか/クウンクウン、ウウウウ、キイキイ、そしてクスクス笑い……/ワンワン吠える/ボディと尻尾/たまたまか意図してか

 

犬の目
ボールと犬/視覚の環世界

 

犬に見られる
子どもの目/動物の「注意」

 

犬は人類学者
犬の超能力を分析する/わたしたちを読む/あなたのすべてを

 

犬は心を読むか
犬の利口さ/他者から学ぶ/子犬は見る、子犬はする/鳥よりも人間のように/心の理論/犬の心の理論/遊びのなかで心をのぞく/チワワに何が起こったか/人間とはちがう

 

犬の内側
Ⅰ 犬は何を知っているか/Ⅱ 犬であるとはどのようなことか

 

絆を作り上げるもの
絆を形成できること/動物にさわる/挨拶/ダンス/絆の効果

 

朝の大事な時間
「匂いの散歩」をする/思いやりのある訓練を/犬の犬らしさを考慮する/行動の原因を考える/「何かすること」を与えよう/犬と一緒に遊ぶ/もう一度見直す/犬をこっそり見張る/犬を毎日洗わない/犬の「手の内」を読む/上手に撫でる/雑種犬を手に入れる/犬の環世界を心に留めて擬人化する

 

おわりに ——わたしの犬

 

感謝のことば

参照文献
訳者あとがき
索引

著者紹介

アレクサンドラ・ホロウィッツ

ペンシルヴァニア大学で哲学の学士号を取得、カリフォルニア大学サンディエゴ校では、犬の認知行動学の研究で認知科学の博士号を取得した。現在、コロンビア大学バーナード・カレッジで心理学の非常勤助教授として教えながら犬の行動学の研究を続け、さらに、人間、サイ、ボノボにおける認知行動学の研究へと範囲を広げている。過去にメリアム・ウェブスター社で辞書編集者、ニューヨーカー誌でチェッカーとして働く。

 

翻訳者紹介

竹内和世

翻訳家。東京外国語大学スペイン語科卒業。主な訳書に、モリス『ドッグ・ウォッチング』、サリヴァン『盲導犬ダイナ』(以上、平凡社)、ネヴィル『犬に精神科医は必要か』『猫に精神科医は必要か』(以上、講談社)、マクフィー『森からの使者』(東京書籍)、ニコル『人生は犬で決まる』(小学館)、マークス『ビーグル号の3人』、アーヴァイン『欲望について』、ローリン『獣医倫理入門』、バーリー『ナポレオンのエジプト』(以上、白揚社)など、著書に『リタイア犬グレイシャス』(北辰メディア)がある。

書評情報

日本経済新聞 2012年4月8日 内田麻理香(サイエンスライター)

読売新聞 2012年3月30日

AERA 2012年4/9号

サライ 2012年7月号

北海道新聞 2012年6月10日 楠瀬良(応用動物行動学者)

毎日新聞 2012年7月1日 小西聖子(心理学者)

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